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売れる建売住宅の間取り6大要件

タ・ナ・ゴコロ株式会社 一級建築士事務所 代表の中川です

今回のテーマは、売れる建売住宅の間取り6大要件

クライアントさんから受注している案件の間取り作成に取り入れている、売れる建売住宅の間取りに必要な要件についてお話しします。

売れる建売住宅の間取り6大要件

売れる建売住宅の間取り6大要件は、

  1. LDKは【20帖】をキープ
  2. 流行の間取りは4LDKではなく【3SLDK】
  3. キッチンは【対面式】
  4. ユニットバスは【1坪タイプ】を死守
  5. 居室の採光・通風は【2面以上】
  6. 廊下は【ひたすら最小限】に絞る

敷地面積や形状によって、できるできないの違いは当然出てくるのですが、普段からこの6大要件を念頭に置いて、間取りを検討しています。

①LDKは【20帖】をキープ

まず、1つ目の『LDKは【20帖】をキープ』ですが、道端に三角コーンや電柱に貼ってある【捨て看板】や【折込チラシ】で、
『LDK20帖以上』というのを目にしたことはないでしょうか?

なぜ20帖をキープしたいかというと、お客さんの購買意欲を高めることができ、感度を高めることができるからです

これは私の意見ではなく、取引先の不動産業者の幹部さんから聞いたことなのですが、LDKがこれだけ広くとれる物件ということあれば、プレゼンの上手い下手に関係なく、だいたいのお客さんは興味を示してくれ、案内に乗ってくれるようです。

② 流行の間取りは4LDKではなく【3SLDK】

次に、『流行の間取りは4LDKではなく【3SLDK】』についてです。

昨今のコロナ禍の影響も色濃くなっていると思いますが、10年ほど前であれば、基本は4LDKで居室の4室のうち一部屋は【客間】だという概念もあったのですが、少子化やリモートワーク化の影響から、客間ではなく小さな部屋でいいので、寝室以外をキープしたいという要望が増えてきています。

一般的に基本的な居室の畳数はなんとなく4.5帖という概念が浸透していると思いますが、4.5帖もあると納戸やリモートワークスペースとしては、少し立派すぎる広さに感じます。

家の中の一つの部屋はSと割り切ることで、間取り構成においては他の部分を活かすことも可能になり、見た目にも使い勝手的にも、映える間取りになります。

③ キッチンは【対面式】

『対面式キッチン』に関しては、家事をされる方目線では非常に重要な要素です。

料理をしながらも、会話や子供の動きのチェックをするには、ダイニングやリビングに開放されている必要があります。

また、対面式とすることにより、作業カウンター上の煩雑さが見えにくくなったり、LDKとしては、キッチン部分を独立・閉塞させるより、より広い空間と感じることができます。

おしゃれな一戸建ての【代名詞】といえるようになってきたので、極狭小住宅の規模や形状でない限りは、キッチン対面式は必要不可欠な要素になってきました。

④ ユニットバスは【1坪タイプ】を死守

今でも12~3坪以下の【極】狭小地などでは仕方ないケースを除き、基本的には1坪サイズのお風呂を確保するのがトレンドです。

『② 流行の間取りは4LDKではなく【3SLDK】』と同じように、10年ほど前では部屋数優先のようなところがありました。

その為には設備の大きさなどは後回しのようなルールやニーズが多かったのですが、住宅に【ゆとり感】や【安らぎ感】を求められるようになってきてからは、キッチンや洗面化粧台に比べ、設備機器でも特にユニットバスはゆとりのサイズを確保することで、お客様のニーズに応えられるようにするのが、人気の間取りに求められています。

⑤ 居室の採光・通風は【2面以上】

『居室2面採光・通風は2面以上』ですが、これに関しては【マンションとの比較】で語られることが多いです。

マンションの居室は角部屋以外、ほとんどのケースで1面の壁にしか窓がついてないですが、一戸建てに限っては『②流行の間取りは4LDKではなく【3SLDK】』のような4LDK確保時以外は、居室の2面以上の壁に窓設置が可能なケースがほとんどかと思います。

当たり前の話ではありますが、1面にしか窓がついてないより2面に窓があった方が、【風通し】や【天然光】の確保向上は計り知れません。

マンションではドアを開けっぱなしにして初めて、風通しや換気が確保されることが多いと思いますが、それぞれの居室でプライバシーを確保しながら換気や採光ができるのは、ストレスのない生活のアシストになるかと思います。

また、コロナ禍で改めて必要性を問われましたが、ウィルス性の疾患に家族の一人がかかってしまった際には、家の中でも隔離が求められるケースがあることも分かりました。

その際にも個別に換気ができるというのは、家庭内での蔓延を防止するにも効果が高く、リモートスペースなど共に、これからの住宅のスタンダードな機能としてより重要視されるかもしれません。

マンションでは、そもそも設置階が上に有り過ぎると、窓が開けられないということもありますね。

⑥ 廊下は【ひたすら最小限】に絞る

廊下は最小限ということですが、廊下って何?と問われれば、単なる移動空間だと思います。

廊下が魅力的だったり必要だというのは、城や忍者屋敷ぐらいだと感じるのですが、住宅の間取りでなんとなく廊下が長かったりすると、一目で感じるのは【無駄】という印象でないでしょうか?

魅力や必要性をそこ感じることはないと断言できます。

実は、極力廊下を短く小さくする間取りのコツはあります。

敷地の形状や面積によって違いは有れど、玄関位置と1階の一番大きい居室位置の設定さえ間違えなければ、廊下スペースを省く方向にもっていくことができ、間取りから【スッキリ感】が伝わってきます。

まとめ

私が普段から気にかけている【売れる建売住宅の間取りに必要な要件】は、

  1. LDKは【20帖】をキープ
  2. 流行の間取りは4LDKではなく【3SLDK】
  3. キッチンは【対面式】
  4. ユニットバスは【1坪タイプ】を死守
  5. 居室の採光・通風は【2面以上】
  6. 廊下は【ひたすら最小限】に絞る

上記の6点です。

ただ、細かいことを挙げれば、枚挙にいとまはございません。

自動車のドアの開き方や玄関付近の収納力に始まり、洗濯機置場の設置階と物干しスペースの関連性や、バルコニーの方角・奥行き感など、諸々な要素が売れる間取りにはかかってきます。

様々なものは有りますが、これだけは押さえておきたいという間取りのポイントについて、今回はお話しさせて頂きました。

これだけのことを言うからには、中川の間取りの腕は確かなんだろうな?と疑問に思われた方は、無料間取り相談などお気軽に利用してみてください。

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