今回のテーマは、プランとボリュームの違い
この2つの言葉は主に間取りのことを指すときに使うのですが、
本来ならば明確な違いがあるにもかかわらず、
プロの業者さんでもかなり混同して使っているケースがみられます。
プランとボリュームの違いを理解しておくと、間取りの依頼時に役立ちますので参考になれば幸いです。
プランとボリュームの違い
プランとボリュームはどちらも横文字なので、
念のために和訳を調べてみたのですが、
プラン=計画
ボリューム=量
と訳されます。
私も普段からこの解釈で言葉の使い分けをしています。
①ボリューム
ボリュームの作成依頼があれば、
『敷地にどれぐらいの床面積の住宅が入るか?』を大事にした作業をします。
何畳の部屋がどれぐらいで、
必要なキッチンやトイレなどの設備があり、
法令制限を満たす大まかな検討がされているレベルで、
このボリュームは、
一般のお客さんが土地を購入したり、
不動産業者さんがプロジェクトとして土地を仕入れるかどうかの際に検討材料となるために提供します
大事なのは、提供までのスピード感や最大公約数の間取り感覚と、
検討材料で使用するので、なるべく安価に提供できるように心掛けています。
私の場合ですと、1棟にかける時間は30~60分が目安です。
②プラン
反面、プランの作成依頼となればボリューム作成とは違い、
『施主のためにオリジナルの間取りを計画する』ように設計作業していきます。
ですので、
注文住宅であれば施主の要望を、
他にも家族構成、建築費の予算感や敷地周辺環境などの情報が決まっていないと
より良い住宅にするための計画ができません。
プランとなれば、
実際に建築をするための基本設計を進める基になるので、
大事なのは、
施主の≪ライフスタイル≫や≪生活動線≫などに寄り添った間取りを
『多角的な視点』と『外せない詳細な要望』を理解したうえで、設計する必要があります。
この作業をするにはボリュームに比べ相当な時間を要しますので、同じスピード感や費用での提供はできません。
まとめ
今回のテーマは、プランとボリュームの違いについて解説しました。
一般の方には縁遠いかもしれませんが、
土地や住宅を購入する際には、この2つの言葉の持つ意味を理解したうえで使い分け、
不動産業者、設計事務所、ハウスメーカーなどに間取りの依頼すると
内容や費用面を含め発注時のトラブルを回避することができるはずです。
弊社では、アンケートご協力者向けにお手持ちの間取りを無料で添削するサービスなども行っています。
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