今回のテーマは、リノベーションってなに?
いまや「リノベ」と短縮されて一般的にも使われていますが
かくいう私も10年ほど前までは
リノベーションという言葉を使いながらもリフォームとの違いについては曖昧でした。
昨今でも一般の方で、この違いをはっきりと説明できる人はどれぐらいいるのでしょうか?
今回は、「リノベーション」についてとリフォームとの違いもふまえつつ解説します。
リノベーションってなに?
調べてみると、
一般社団法人リノベーション協議会というのがございます。
そこでは、リノベーションの定義について、HPにてこう触れています。
リノベーションとは、
中古住宅に対して、機能・価値の再生のための改修、その家での暮らし全体に対処した、包括的な改修を行うこと例えば、水・電気・ガスなどのライフラインや構造躯体の性能を必要に応じて更新・改修したり、ライフスタイルに合わせて間取りや内外装を刷新することで、快適な暮らしを実現する現代的な住まいに再生していきます
難しい表現もあったのでちょっと解説をすると、
≪機能・価値の再生≫や≪包括的な改修≫などというのは、
古くなった部分や壊れて使えない部分のみを直すのではなく、
中古住宅を『どうせなら新築を設計するように見直した方がいいんじゃない?』的な目で見て
間取りを変えたり、構造の補強をしたり、インフラの位置を移動したりと
この際だから『住まい手のライフスタイルに合うようにやってしまおう!』
という方向性で行う改修のことをいっているのだと思います。
一方でリフォームとは?
また、リフォームの定義としては
リフォームとは、原状回復のための修繕営繕不具合箇所への部分的な対処
ということで、
新築時から劣化したものを、主に復旧することを目的とした工事と言えそうです。
そうなると、リフォームではなくリノベーションと定義するためには、
劣化したなどの≪マイナス≫から≪プラスマイナスゼロ≫まで復旧するだけではなく、
元の中古住宅が持っていない≪プラス≫の何かを生み出す工事であることが、
リノベーションといえる根拠なのではないでしょうか?
具体的に言うと、
- 壁紙を貼り換え
- 外壁の塗装のし直し
- 設備を入れ替え
というのはリフォームの範疇ですが、
住宅の骨格である構造を強化、ライフスタイルに合うように間取りを見直しながら、
デザイン的にはもともとの中古住宅が持つ良さを活かしつつ、
変化させていくという理念を持って行うのが、
リノベーションといえるだけの内容を含む工事だと思います。
ここに必要なのは、新しい住宅を考えることがメインの≪設計士≫目線だけではなく
≪建築家≫のように古いものを愛でるような文化的価値を汲み取ることができる目線だと思います。
またリフォームを必要とする人は、
今住んでいる住宅にこれからも引き続き住み続けたいと考えているケースが多く、
終の棲家として家の機能を維持していきたいと思うことが多い反面、
リノベーションは、中古住宅を取得して自分流にカスタマイズしたいと考えている人が多いように感じます。
かかる費用に関しては、大幅に手を入れるリノベーションのほうが高額になりやすいので、
今の住まいに手を入れてみたいと考えている人は、
自分の希望がリフォームで済む範囲なのか、リノベーションまで必要になるのかを、
第三者に相談するなどして見極める必要があると思います。
まとめ
今回は、リノベーションってなに?ということで、リフォームとの違いも踏まえながら解説しました。
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