今回のテーマは、
【取得コストがいい塩梅な住宅】
前回の記事で、
タ・ナ・ゴコロ株式会社 一級建築士事務所 代表の中川です 「いい塩梅な家づくり」 この言葉は自社ホームページのトップにも会社コンセプトとして挙げています。 これは、住宅の供給者として私が目指しているものです。 いい塩梅の家づく[…]
私の目指している住宅づくりとして
【いい塩梅な住宅づくり】を紹介しました。
今回は、その1本目の柱である【取得コスト】について掘り下げていきます。
取得コストとは?
ここでいう【取得コスト】とは、住宅を手に入れるための総額です。
土地を持ってない人は【土地プラス建物】を、
すでに土地を持っている人は【建物のみ】を、
そこに、設計費や税金、手数料関係も含んだ費用が必要となります。
ただ土地に関しては、エリアや場所によって相場にばらつきがあるため、
今回は建物にかかる建築費について掘り下げていきたいと思います。
建物にかかる建築費
個人的にはビックリな数字なのですが、
某有名雑誌が実施した有効回答数284人の【注文住宅】を実際に建てた東京都在住の男女へアンケート
外構や諸費用を含み土地代を含まない建築費用の平均 約3,440万円
回答者の属性【世帯年収】【頭金】【親からの贈与額】の平均 全て1000万円以上
正直なところ、これって東京都に住む全人口の何%の方が当てはまるんでしょうか…
地方出身者の私からすると、建築費用3440万円にプラスして土地代がかかるとなると、
一戸建てなんて到底諦めるしかない、天文学的数字に感じてしまいます。
仮に、土地も含めた取得コストを5,000万と決めたとして、1500万程度で買える土地など都内にはないでしょう。
となると、完成した建売住宅しか選択肢がないように思います。
しかし、ガチガチの注文住宅ではなくとも、間取りをゼロから考えたり、設備や外観の色を選んで、注文住宅に近い家を建てることは難しい話ではありません。
たとえ建材や設備機器類の一つ一つが高価なものでなかったとしても、それぞれの家族の生活スタイルや動線に配慮された住宅であれば、価値の高い住宅といえるからです。
また、建物というのを不動産的な目で見ると、年数に応じて価値が目減りしていきます。
いわゆる減価償却の考え方が適用されるので、自分のこだわりほどは価値は後々まで評価されません。
15年後に中古住宅として再販売となれば、木造の場合は建物分の価値はあまり考慮されず、建築時の建築費がどれだけかかろうと、中古住宅の価格に反映されにくいのが実情です。
建築費を過大にかけ、住宅ローン残高より売却価格が下回ってしまえば、手持ちの資金などから抵当を抹消するためのお金を捻出しなければなりません。
結果的に、将来の選択幅を狭める大きなリスクになります。
以上のことから、
【一次取得の住宅】にかける【取得コスト】は抑えるべき
かけるべきコストは、【物】ではなく【知恵】にかけるべき
と私は考えています。
かけるべきコストの【知恵】とは?
かけるべきコストの【知恵】とは、【間取り】を考えることです。
仮に間取りを検討する打合せ費用に50万円をかけたとしても、費用対効果の高いコストと言えると思います。
一方で、物にかけるコストとして50万円という金額は、あっという間に消えてしまいます。
キッチンをグレードアップしたらおしまいというレベルです。
とはいえ、生活するための機能が足りないというのでは本末転倒となってしまうので、一般的な設備まで削るのはお勧めできません。
多少は自分の希望を盛り込む費用を見込むのは必要経費だと思います。
いい塩梅な住宅コストとは?
広さや階数・敷地条件や建築場所によっても変わりますが、
土地も含めて取得コストを考えた場合、
住宅ローン総額の30~40%を建築費の目安にするのが
将来のリスクもにらんだ【いい塩梅な取得コスト】と私は考えています。
総額5,000万円だとすると、土地が3000~3300万で建物が1700~2000万といった感じでしょうか。
諸費用を含みますので、建築費だけでいえば1500~1800万円といったところかと思います。
タ・ナ・ゴコロ株式会社 一級建築士事務所では、
といったサービスも展開しています。
間取りでお悩みの方はぜひ、お気軽にご相談ください。